オタク経済圏創世記 GAFAの次は2.5次元コミュニティが世界の主役になる件
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2019
目次
序章 オタクが席巻する世界
新日本プロレスのニューヨーク興行という「事件」
世界各地に広がる日本文化商品
ライブコンテンツ化と2.5次元の体験価値
「ジャパン・アズ・ナンバーワン」の再現
本書の全体像
第1章 2次元の成長期:ニッチがマスになる
1-1 マンガから始まる 「おたく」 の起源
鉄腕アトムからコミケに至る野心なき発展
50年前から展開されていたアマゾン型の戦略
世界で唯一無二の日本型マンガ生産様式
1-2 「大人向けアニメ」という発明品
赤字受注が導いたキャラクター商品化
「放送打ち切り」から出世作となったヒットアニメ
表現の制約がなかった日本のアニメ界
動画配信が加速した驚異的な世界市場拡大
1-3 日本のゲームは最初から世界一
無から有を創り出した任天堂
起業家がクリエイターになる日本のオタク土壌
モバイルゲームの海外展開失敗
アニメキャラのゲーム化によるメディアミックスへ
1-4 ポケモンに完成するマンガ・アニメ・ゲームのメディアミックス
著作権が生み出す三位一体の共犯関係
ポケモン―――キャラクター経済圏の確立
ライセンスを熟知したプレイヤー
キャラクター経済圏のマッピング
2-1 1995年と2010年、二つの転換点
パッケージメディアの衰退
「リアルからデジタルへ」の本質
AKB48とライブ事業の価値
「ラブライブ!」のキャラクター設定の秘密
2-2「BanG Dream!」 という社会現象
2.5次元ビジネスの萌芽
アニメの反応から商品展開のポテンシャルを推し量る
「維持装置」としてのゲームと3次元展開
情報過多の消費社会で興味を永続させていく
2-3 「流行させる」の価値が下がり、「流行を維持する」の難易度は高く
小さなブルーオーシャンをつかまえる
ポケモンGOが生み出した2・5次元消費
名探偵コナンにみるコンテクストへの巻き込み
2-4「お祭り騒ぎ」に人は集う
情報が多すぎるほど、 一番人気に集中する
人が集うとそれ自体が遊びになる
同じものを同じように体験するエクスタシー
2-5 サブカルチャーとメインカルチャーの反転
エヴァンゲリオンというターニングポイント
派生市場によって巨大化するサブカルチャーの経済圏
第3章 オタク経済圏のグローバル化
日本マンガという米国市場の黒船
人口の半分がオタクになる時代
北米におけるオタクイベントの急増
ネットと海賊版がオタクを生み育てた
ゲームとアニメのメディアミックスで人気化
プロジェクト権利者たちの収入が急増
奇跡的な重なりによる経済圏生成
3-3 海外オタク市場が国内を凌駕する時代
生まれながらに2・5次元的な市場
人気を吸収する消費財が行き渡る
第4章 3次元の逡巡: プラットフォームの時代からコミュニティの時代へ 2010年、オワコンになっていたプロレス
乃木坂46と並ぶ年間動員規模
テレビのライブ感喪失とスポーツ
世代を超えたコミュニティを刺激
4-2 新日本プロレスの北米展開
世界一のスポーツ団体WWEとの競争
動画配信で発見した北米市場
なぜ日本の野球とサッカーはグローバル化しないのか?
テレビからの脱落がグローバル化につながった
亜流から生まれるグローバルの成功事例
4-3 ローカルニッチからグローバルマスへ
オタク文化商品は「ボーダーレス」から「グローバル」 ヘ
4-4 5Gがライブコンテンツを制約から解き放つ
日本と米国だけがキャラクターを生み出した理由
メディアミックスによる消費市場の形成
5G社会がプラットフォームからコミュニティベースにビジネスを変える
マーケターの役割は「コミュニティマネジャー」に
第5章 日本型グローバル経営2.5
5-1 異質な文化圏からの出発
ハイカルチャー価値観の転倒
日米で真逆の組織構造
5-2 ジャパン・アズ・ナンバーワンの再現
戦略なき戦略の成功
M&Aなき文化コンソーシアム型経営
日本の伝統的勢力は「改革派」を取り込んで自らを変える
伝統大手が新興企業を圧倒する日本の「非破壊的創造」
前近代的な産業クラスター化が作品性を担保する
後世に残る作品の共通点
あとがき